2025/07/16 00:35
Rosy Framourでは、作品づくりや販売をしながらも
できるだけ人と環境に寄り添い、永く共に生きていくために
定期的に見直しの勉強をしています。
今回考えるのは、蜜蝋とはちみつ、そしてミツバチや花と人の関係性について。
まず、作品づくりに一番近い「蜜蝋」についてのお話をしていきます。

実は古代から、蜜蝋は様々な分野で使われていたそうです。
そのため、昔ながらでありながらも
つくられる過程がシンプルで自然にやさしいもの(自然のサイクルに沿ったもの)になっています。
まず、花とみつばちの関係性や
蜂蜜や蜜蝋ができるまでの過程について学んだことを綴っていきます。
①みつばちが花から蜜を集める。
このときの蜜(花蜜: ネクター)の糖度は、30~50度くらいで、はちみつになる前の状態です。
蜜を集める理由
〇みつばち自身の大切な食料になるため。
〇集めてきた蜜から巣をつくり、巣でみつばちを育てられるようにするため。
〇花が少なく気温が寒い冬に備えて、たくさんの蜂蜜をつくり貯蓄するため。(冬は女王蜂と働き蜂の両方が、一緒に身を寄せ合って冬を越すそうです。)
②働きバチが花の蜜を食べて、体内で加工する。そして腹部にある蝋腺から分泌する。
この蝋を足であつめて、巣を形成するそうです。
③巣の中に六角形の巣房ができる。
④-1(③の後) 巣房の中にはちみつが集められ、水分を飛ばして濃縮した後で蓋をされる。
ミツバチは花蜜(①の注釈)を、翅であおいだり舌にのせたりしながら
糖度を高めていく。
4~5日後に、糖度が79度前後にまで濃縮されるとミツバチが蜜蝋を分泌する。
これは蓋をつくるためで、こうしてはちみつが完成する。
④-2(③の後) 女王蜂が巣房ひとつに一つの卵を産み、働きバチがその一匹ずつに、集めた蜜を与えて育てる。
⑤巣房の中にはちみつが多く集まり、蓋をされた部分が増える。
⑥-1 養蜂家が手を加える場合
主産物...はちみつ
副産物...ミツバチが巣箱の横につくった自然巣や、採蜜のときに切り取った蜜蓋→ミツロウ
→再び女王蜂が卵を産み、みつばちや蜂蜜が育まれる。
⑥-2 何も手を加えなかった場合
→巣の中のはちみつと一緒に、女王蜂がコロニーの3分の2程の働きバチを引き連れ、巣を去る。
そして新しい巣をつくる。
次に、蜜蝋がキャンドルや化粧品の材料になるまでの過程を綴っていきます。
これは上記(⑥-1)の後のお話です。
水洗いする
→鍋に入れ、水を加えて溶解する。
→精蝋器を用いてろ過を行う。(不純物を取り除く)
→容器に入れて冷やす
→ミツロウが水と分離し、固まる。
→冷やすか一日置いて、固める。
→不純物が残っていたら、再びろ過を行う。
→綺麗になったミツロウは、様々な用途に合わせて加工される。
昔は天日干しをして漂白をしていたので、白くなった蜜蝋を「サラシミツロウ」と呼ぶそうです。
最後に、はちみつの主な産地と花についてのお話を綴っていきます。
蜜蝋の色や香りは、みつばちが食べた花粉の種類によってさまざまだそうです。
これは、はちみつの味が産地によって変わることにも通ずるものがありますね。
南日本(3~4月)
れんげのはちみつ...上品なあまさとまろやかな口当たり。
みかんのはちみつ...柑橘系の香りや甘酸っぱい風味。
関東・関西(4月)
さくらのはちみつ...春の短い期間にしか採蜜できない貴重な蜂蜜。上品で華やかな桜の香りと、まろやかな甘みが特徴。桜餅を思わせるような風味。
寒冷地・山地(5月)
トチのはちみつ...黄金色の綺麗な色合いをしている。温度が低くても結晶化を起こしにくく、寒い地域では重宝されている。あまみが強く、コクのある濃厚な味わい。トチノキの花の甘く華やかな香りが特徴。
りんごのはちみつ...コクがあり甘酸っぱい風味。後味がさっぱりとしている。
寒冷地・山地(6~8月)
アカシアのはちみつ...クセが少なく、さっぱりとした甘さのある味わい。やさしく上品な香り。
そばのはちみつ...そばの花から採れるはちみつ。黒糖のような甘さと、深いコクのある味わい。一般的なはちみつよりも濃く、黒褐色をしている。
地域ごとの産地
和歌山県、静岡県...みかん
鳥取県(春)...アカシア
鳥取県(夏)...レンゲ
♡♡♡
蜜蝋やはちみつは、蜜だけではなく
元になったお花があってこそ成り立っていることを知りました。
お花とみつばち、そして人が繋がって初めて、はちみつや蜜蝋などの恵みが生まれる。
はちみつや蜜蝋は、一つひとつの奇跡から生まれたもの。
そんなふうに想いを馳せてみると、とても尊く美しいものに感じられます。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
はちみつや蜜蝋の素敵なところを見つけるつもりが、
お花の素敵なところも新たに見つけられるきっかけになりました。
私自身、お花がとても好きなので
繋がっていることを知ることができて嬉しかったです。
これからも、自然の恵みを感じることを大切にしながら
生きていこうと思います。
読んでくださった皆様にとっても
ささやかながらも、お花のようなあまい香りに包まれるような日々でありますように...。
♡♡♡
参照
https://www.buna-ki.co.jp/html/page33.html?srsltid=AfmBOooY2CKeINgjchGwOn_ESibYz3Qyr8ffhRxaBB37TrRefGzNB304
https://akitaya-yoho.com/?mode=f15
http://honey.3838.com/frombeefarm/vol_30.html