2025/07/10 21:26

Rosy Framourでは、作品づくりや販売をしながらも

できるだけ人と環境に寄り添い、永く共に生きていくために
定期的に見直しの勉強をしています。

今回考えるのは、ソイワックスについて。

ソイワックスは、大豆由来の蝋を使っており、環境にもやさしいと謳われることが多いですよね。
実際に、私もソイワックスを使用した作品づくりをしてきました。
しかし、最近より調べていく中で
見直すきっかけが生まれました。

それは、ソイワックスは大豆油を「水素添加」してつくられているということ。
これは融点をあげてキャンドルとして機能するように、ということや安定性を高めるために行われる作業のようです。

とても高度な技術が使われているのか...ということを知りました。

※水素について
水素は、地球上でもっとも軽い気体。H原子が2つ結びつくことで生成され、H2として表示されます。
H原子はさまざまな元素と結合していて、水や化学燃料といった化合物の状態で存在しているため、水素は多様な資源から生成することができると考えられています。


ところで添加する水素は、どのように供給されているのか気になりませんか?
水素は、何かしらの手順を経て生まれるようです。

ここで、調べた水素の作り方をまとめてみます。

①化石燃料からの改質 ※火力発電と同じく、石油や石炭、天然ガスを使用する方法。環境負荷があります。
化石燃料を燃焼させてガスにし、そのガスから水素をとりだす方法です。
燃焼した後の対応の仕方がふたつあります。

①-1  製造するときに発生する二酸化炭素を回収・貯留せずに大気中に放出する方法。
環境負荷があることから、グレー水素と呼ばれています。

①-2  製造するときに発生する二酸化炭素を回収・貯留・利用する方法。
環境負荷が無いとは言えないけれど、その後に地下の遮へい層(二酸化炭素を通さない泥岩の層)よりも下に貯留する方法なので「ブルー水素」と呼ばれています。
個人的にこの方法は、根本的な解決というよりも一時的なもののように思っています。
地震や災害により、地面が割れて二酸化炭素が放出される可能性もあるため、方法に拠りますが持続可能とは言い難いかもしれませんね。

①-3  水蒸気改質法 
天然ガス(メタンガスやナフサ)などの炭化水素を高温の水蒸気(700~1000℃)と反応させ、水素と二酸化炭素を生成する方法です。二酸化炭素も発生するため、環境負荷はかかります。また、熱を供給する必要があります。最も一般的な工業化された水素製造の方法で、すでに国内のほとんどの工業分野で利用されているようです。

様々な課題を抱えていながらも、このシステムは電気自動車や家庭、ビジネスで利用するシステムとして研究されています。


②水やバイオマスを電気分解・分解する方法。 ※環境にやさしい方法(?)

電気分解をするエネルギー源として、再生可能エネルギー(太陽光発電や風力発電)などを活用する方法です。製造工程においても二酸化炭素を排出せずにつくることができます。

この方法によって生み出された水素は、環境にやさしいことから「グリーン水素」と呼ばれています。

ただ、水を電気分解するためには大量の電力が必要になるようです。
本当にその部分に貴重な電力を注ぐべきか、考えた方がよさそうですね。


~感想~

再生可能エネルギーは、電気分解をするエネルギー源にもなり、水素を生成することができることを改めて知りました。
まだまだ再生可能なエネルギーについて知らないことがたくさんあることに気が付いたので、これからも様々な方向から勉強をしていきたいなと思います。

そして、ソイワックスをつくるためには農家さんの大豆だけではなく、たくさんのエネルギーや手間が必要であることも知り驚きました。
私たちが普段何気なく使っているものにも、たくさんの方の時間や手間がかかっているのかもしれませんね。
今後の制作活動にも、今回の貴重な学びを活かしていきます。

当初からソイワックスでキャンドルを制作していましたが、恥ずかしながら活動1年半にして、はじめて知った事実でした。

Rosy Framourで使わせていただいている材料の数々を、作ってくださっている方に改めて感謝を伝えたいと思います。
いつもありがとうございます。

そして、興味を持って読んでくださった方もありがとうございました。

素敵な日々をお過ごしください♡


#ソイワックス #水素添加 #環境にやさしい #見直し #勉強会

2025/7/10  1:23:34


参照
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/suiso_tukurikata.html
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/ccs_tomakomai.html
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/ccus.html
https://www.japanccs.com/wp/wp-content/uploads/2017/06/ccs_nitsuite_2024.6.pdf
https://atomica.jaea.go.jp/dic/detail/dic_detail_1771.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E8%92%B8%E6%B0%97%E6%94%B9%E8%B3%AA